Spring Bootの起動時エラー解決集!NoClassDefFoundError・ポート競合など初心者向けに徹底解説
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生徒
「Spring Bootを起動しようとすると、たまにエラーが出て動かないことがあるんですけど、どうやって直せばいいんでしょうか…?」
先生
「Spring Bootは便利ですが、起動時に発生するエラーにはいくつかよくあるパターンがあります。例えばNoClassDefFoundErrorやポートの競合などです。」
生徒
「NoClassDefFoundErrorって何のクラスが見つからないんですか?ポートの競合ってどう直せばいいのか分かりません…」
先生
「よし、それじゃあSpring Bootの起動時に発生しやすいエラーと、それぞれの原因・解決方法を一緒に見ていきましょう。」
1. NoClassDefFoundErrorの原因と対処法
NoClassDefFoundError(ノークラスディフファウンドエラー)は、「必要なクラスファイルが実行時に見つからない」というエラーです。
例えば、外部ライブラリをGradleやMavenで依存に追加していない、またはビルドが失敗してクラスファイルが生成されていない場合に発生します。
対処法は次のとおりです:
- 使用しているクラスが依存に含まれているか確認する
- Gradleなら
./gradlew buildを実行してビルドが成功するか確認 - IDEのキャッシュをクリアする(IntelliJなら「Invalidate Caches」)
補足:同じようなエラーでClassNotFoundExceptionがありますが、こちらは「クラスがまったくロードされなかった」エラーです。NoClassDefFoundErrorは、「あったはずのクラスがどこかで使われたけど見つからなかった」時に出ます。
2. Port already in use(ポート競合)の原因と対処
「Port already in use(ポートが使用中です)」というエラーは、Spring Bootが起動しようとしたポート(通常は8080)がすでに他のプロセスで使われている場合に発生します。
例えば、前回起動したSpring Bootアプリがまだ動いている場合や、別のアプリが同じポートを使用しているケースです。
対処法:
- ターミナルで起動中のプロセスを確認して強制終了する(Windowsなら
taskkill、Mac/Linuxならkill) application.propertiesで別のポートに変更する
server.port=8081
このように設定するだけで、ポート8081でSpring Bootが起動します。
3. Failed to load ApplicationContextの原因と解決法
「Failed to load ApplicationContext」というエラーは、Spring BootのDIコンテナの初期化に失敗したことを意味します。
主な原因:
@Autowiredで注入するクラスが定義されていない- Beanの循環参照(A → B → A)
- 設定ファイルや環境変数の誤り
ログの「Caused by:」以下をよく読むことで、具体的な原因が分かります。
Spring FrameworkやThymeleafを使った Webアプリ開発の全体像をやさしく理解したい人には、 この入門書が定番です。
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4. Could not resolve placeholderエラー
Spring Bootではapplication.propertiesやapplication.ymlに定義された変数が使われますが、それが定義されていないと「Could not resolve placeholder」というエラーになります。
たとえば以下のように書いていて、myapp.nameが定義されていないとエラーになります:
@Value("${myapp.name}")
private String appName;
この場合は、以下のようにプロパティファイルで定義しておく必要があります。
myapp.name=My Spring App
変数名のタイポやプロファイル(dev/prod)ごとの設定ミスにも注意しましょう。
5. Spring Boot DevToolsによるリロード失敗
Spring Bootで開発中に便利なDevToolsですが、まれに再起動がうまくいかずエラーになることがあります。
特に以下のようなケースが多いです:
- 外部ライブラリの一部がクラスローダーに残ってしまう
- Spring Securityとの相性問題
- IntelliJ IDEAとの連携がうまくいかない
解決策としては、DevToolsを一時的に外す、IDEのキャッシュを削除する、再起動を手動で行うなどが有効です。
6. よくあるその他の起動エラー
- 「Access denied」 → ファイルやポートへのアクセス権限が不足している。管理者権限で起動する。
- 「Unsupported class file major version 61」 → JDKのバージョンとビルド設定が一致していない。JDK17でビルドしてJDK11で実行しようとした等。
- 「Cannot determine embedded database driver class」 → H2やHSQLなどの組み込みDBを使っていて依存が不足している。
どのエラーも「メッセージを読む」ことが第一歩です。慣れてくるとメッセージのパターンからすぐに原因が分かるようになります。
7. Spring Boot起動時エラーを防ぐためのコツ
- プロジェクトの依存関係は最新に保つ
- 使っていないライブラリは削除する
- アプリケーション構成をドキュメントにまとめておく
- プロファイルごとに設定を分離する(dev/prodなど)
- GradleやMavenのクリーンビルドを定期的に行う
Spring Bootの起動エラーは、初心者にとってはつまずきポイントですが、パターンを知っておけば怖くありません。
まとめ
Spring Bootの起動時に発生する代表的なエラーとして挙げられるNoClassDefFoundErrorやポート競合、Failed to load ApplicationContext、そしてプロパティの未定義によるエラーなどは、初心者だけでなく実務で開発する開発者にとっても頻繁に遭遇する問題です。これらのエラーは単なる障害ではなく、Spring Bootが内部でどのようにコンテキストを読み込み、どのような依存関係や設定を必要としているのかを理解するきっかけともなる重要なポイントです。とくに、依存関係の不足、循環参照、ポートの競合といった問題は、本質的にアプリケーション構成の理解度と密接に関わっています。プロジェクトの設定ファイルにある細かな記述や、プロファイルごとの環境構成がSpring Bootにどのように影響を与えているかを把握することで、エラーへの耐性とトラブルシューティング能力が向上します。
また、Spring Bootは自動構成が便利である反面、設定が意図しない形で適用されることで起動不良が発生する場合もあります。こうした問題に対処するためには、失敗した箇所を示すログの「Caused by」部分を読み解く力が欠かせません。初心者のうちは長いログに圧倒されがちですが、原因を特定するもっとも確実な手段はメッセージを丁寧に読み、依存関係や設定の誤りを一つひとつ洗い出すことです。たとえば、プロパティファイルに値が定義されていない場合や、Spring Boot DevToolsによるリロード失敗のような現象などは、設定の見直しやキャッシュクリアによって多くが解決できます。
起動エラーを理解することで、アプリケーション全体の仕組みが明確になり、問題が起きた際にも原因を体系的に探し当てる力が身につきます。依存関係を整理し、プロジェクト環境を整備することは、Spring Bootだけでなく他のフレームワークにも共通する重要な基礎力です。エラーを恐れず、一つずつ読み解くことで、効率的で安定した開発が可能になります。
サンプルプログラム:設定値未定義を防ぐプロパティ読込処理の基本例
@Component
public class ConfigChecker {
@Value("${app.title:default-title}")
private String title;
public void printConfig() {
System.out.println("Loaded Title: " + title);
}
}
このようにデフォルト値を指定することで設定漏れによる起動失敗を回避できます。Spring Bootの柔軟な設定処理を活かし、環境依存のエラーを予防する設計が可能になります。
生徒
「今日学んだSpring Bootの起動エラーですが、原因を追いかけるとアプリがどう動いているかが分かってきて、とても勉強になりました。特に依存関係の問題や設定ファイルの誤りがこんなに大きな影響を与えるとは思っていませんでした。」
先生
「その気づきはとても良いですね。Spring Bootは自動構成が便利ですが、その裏で多くのファイルや設定が連動しています。だからこそ、起動時のエラーを丁寧に読み解くことで内部の理解が深まるのです。」
生徒
「特にポート競合やプロパティ未定義のエラーはすぐに実務でも使えそうで、仕組みを知ると怖くなくなりました。ログの『Caused by』を見る習慣もつけたいです。」
先生
「その調子です。エラーは単なる障害ではなく、アプリケーションを理解するための案内役でもあります。今回学んだ内容を踏まえて、自分のプロジェクトでも改善点を探してみると良いですよ。」