カテゴリ: Spring 更新日: 2026/01/08

Springのクロスフィールド検証とは?複数項目の整合性チェックをやさしく解説

クロスフィールド検証:複数項目の整合性チェックを実装する
クロスフィールド検証:複数項目の整合性チェックを実装する

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「Springで、2つの入力値が一致しているか確認したいときって、どうやってチェックするんですか?」

先生

「例えばパスワードと確認用パスワードのように、複数のフィールドをまとめてチェックするには、クロスフィールド検証を使う方法がありますよ。」

生徒

「それって、@NotNullとかみたいにアノテーションでできるんですか?」

先生

「はい、独自のアノテーションとバリデータークラスを作れば可能です。実際にコードを見ながら、クロスフィールド検証のやり方を学んでいきましょう。」

1. クロスフィールド検証とは?

1. クロスフィールド検証とは?
1. クロスフィールド検証とは?

クロスフィールド検証とは、複数のフィールドをまたいで整合性チェックを行うバリデーションのことです。Springでは通常、@NotNull@Sizeなど、1つのフィールドに対して単独で検証を行いますが、パスワードと確認パスワードのように、2つのフィールドが一致しているかをチェックするには、独自のバリデーションが必要になります。

2. クロスフィールド検証の仕組み

2. クロスフィールド検証の仕組み
2. クロスフィールド検証の仕組み

Springのクロスフィールド検証では、以下のステップで実装を行います:

  • 独自のバリデーション用アノテーションを定義する
  • Validatorクラス(ConstraintValidatorの実装)を作成する
  • エンティティやDTOクラスにアノテーションを付ける

3. バリデーションアノテーションの作成

3. バリデーションアノテーションの作成
3. バリデーションアノテーションの作成

まずはフィールドAフィールドBが一致しているかをチェックするアノテーションを作成します。


@Documented
@Constraint(validatedBy = FieldMatchValidator.class)
@Target({ ElementType.TYPE })
@Retention(RetentionPolicy.RUNTIME)
public @interface FieldMatch {
    String message() default "フィールドの値が一致しません";
    Class<?>[] groups() default {};
    Class<? extends Payload>[] payload() default {};

    String first();
    String second();
}

4. バリデータークラスの作成

4. バリデータークラスの作成
4. バリデータークラスの作成

次に、実際の比較処理を行うバリデータークラスを作ります。


public class FieldMatchValidator implements ConstraintValidator<FieldMatch, Object> {

    private String firstFieldName;
    private String secondFieldName;

    @Override
    public void initialize(FieldMatch constraintAnnotation) {
        this.firstFieldName = constraintAnnotation.first();
        this.secondFieldName = constraintAnnotation.second();
    }

    @Override
    public boolean isValid(Object value, ConstraintValidatorContext context) {
        try {
            Object first = BeanUtils.getProperty(value, firstFieldName);
            Object second = BeanUtils.getProperty(value, secondFieldName);
            return first != null && first.equals(second);
        } catch (Exception e) {
            return false;
        }
    }
}

5. DTOクラスでの使い方

5. DTOクラスでの使い方
5. DTOクラスでの使い方

パスワードと確認用パスワードを入力するDTOで、先ほどのアノテーションを使用します。


@FieldMatch(first = "password", second = "confirmPassword", message = "パスワードが一致しません")
public class SignupForm {

    @NotBlank
    private String username;

    @NotBlank
    private String password;

    @NotBlank
    private String confirmPassword;

    // ゲッター・セッター省略
}

6. Springのバリデーションとの連携

6. Springのバリデーションとの連携
6. Springのバリデーションとの連携

Controllerでは、@ValidBindingResultを使ってエラーを処理します。


@PostMapping("/signup")
public String signup(@Valid SignupForm form, BindingResult result, Model model) {
    if (result.hasErrors()) {
        return "signup-form";
    }
    // 登録処理
    return "redirect:/signup-success";
}

7. HTMLフォームの例

7. HTMLフォームの例
7. HTMLフォームの例

HTMLフォームでは、パスワードと確認用パスワードの2つの入力欄を作成します。


<form th:action="@{/signup}" th:object="${signupForm}" method="post">
    <div class="mb-3">
        <label for="username">ユーザー名</label>
        <input type="text" th:field="*{username}" class="form-control"/>
        <div th:if="${#fields.hasErrors('username')}" th:errors="*{username}" class="text-danger"></div>
    </div>
    <div class="mb-3">
        <label for="password">パスワード</label>
        <input type="password" th:field="*{password}" class="form-control"/>
        <div th:if="${#fields.hasErrors('password')}" th:errors="*{password}" class="text-danger"></div>
    </div>
    <div class="mb-3">
        <label for="confirmPassword">確認用パスワード</label>
        <input type="password" th:field="*{confirmPassword}" class="form-control"/>
        <div th:if="${#fields.hasErrors('confirmPassword')}" th:errors="*{confirmPassword}" class="text-danger"></div>
    </div>
    <button type="submit" class="btn btn-primary">登録</button>
</form>

8. よくあるエラーと解決方法

8. よくあるエラーと解決方法
8. よくあるエラーと解決方法

クロスフィールド検証でよくあるトラブルには、以下のようなものがあります:

  • BeanUtilsのプロパティ取得失敗:getterが正しく定義されていない場合は例外になります。
  • バリデーションが呼ばれない:アノテーションを@Target(ElementType.TYPE)で指定しているか確認しましょう。
  • messageが表示されない:HTML側でバインディングエラーを適切に表示しているかチェックが必要です。

9. クロスフィールド検証の応用例

9. クロスフィールド検証の応用例
9. クロスフィールド検証の応用例

この仕組みは、以下のような用途にも応用できます:

  • 開始日と終了日の前後関係チェック
  • メールアドレスと再確認の一致チェック
  • 住所情報の都道府県と郵便番号の組み合わせチェック

このように、Springのクロスフィールド検証は柔軟で実務的にも役立つ技術です。

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