カテゴリ: Servlet 更新日: 2025/10/15

Java ServletのHttpServletのserviceメソッド完全ガイド!初心者でもわかるリクエスト分岐の仕組み

HttpServletのserviceメソッド
HttpServletのserviceメソッド

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「Servletでは、どのようにしてGETやPOSTを判別して処理しているんですか?」

先生

「その役割を担っているのがservice()メソッドです。JavaのHttpServletでは、このservice()がHTTPリクエストの種類に応じて処理を振り分けていますよ。」

生徒

「自分でdoGet()とか書いているけど、その前に何が起きているかよくわかっていませんでした!」

先生

「それではservice()メソッドの仕組みと役割を一緒に学んでいきましょう!」

1. serviceメソッドとは

1. serviceメソッドとは
1. serviceメソッドとは

service()メソッドは、Java ServletのHttpServletクラスで最も重要なメソッドのひとつです。Webサーバー(Servletコンテナ)は、HTTPリクエストを受け取ると、このservice()メソッドを呼び出します。

そしてHttpServletの実装では、このservice()メソッドの中でリクエストの種類(GET、POST、PUT、DELETEなど)を判断し、適切なdoGet()doPost()などに処理を振り分けてくれるのです。

2. HttpServletのserviceの仕組み

2. HttpServletのserviceの仕組み
2. HttpServletのserviceの仕組み

HttpServletクラスでは、service()メソッドがすでにオーバーライドされており、開発者が明示的にオーバーライドする必要はほとんどありません。

以下のように、HTTPメソッドごとに対応するdoXxx()メソッドに自動的に振り分けられます。

  • GET → doGet()
  • POST → doPost()
  • PUT → doPut()
  • DELETE → doDelete()
  • OPTIONS → doOptions()
  • TRACE → doTrace()

つまり、Servletを使ったWebアプリケーションの処理は、まずこのservice()を通って、そこから適切なメソッドに流れる構造になっています。

3. 自分でserviceメソッドをオーバーライドする場合

3. 自分でserviceメソッドをオーバーライドする場合
3. 自分でserviceメソッドをオーバーライドする場合

通常はdoGet()doPost()をオーバーライドしますが、全リクエストを共通の処理で扱いたいときは、service()をオーバーライドすることもできます。


import javax.servlet.http.HttpServlet;
import javax.servlet.http.HttpServletRequest;
import javax.servlet.http.HttpServletResponse;
import java.io.IOException;

public class CustomServiceServlet extends HttpServlet {
    @Override
    protected void service(HttpServletRequest request, HttpServletResponse response)
            throws IOException {
        response.setContentType("text/plain");
        response.getWriter().write("service()メソッドが呼び出されました。\nHTTPメソッド: " + request.getMethod());
    }
}

このようにすれば、GETでもPOSTでもPUTでも、全てのリクエストがこのservice()メソッドで処理されます。

4. serviceメソッドをオーバーライドする際の注意点

4. serviceメソッドをオーバーライドする際の注意点
4. serviceメソッドをオーバーライドする際の注意点

service()をオーバーライドすると、doGet()doPost()などは呼び出されなくなるため、自分でHTTPメソッドを判別して処理を分ける必要があります。

以下のようにgetMethod()でメソッドを判別して、手動で処理を切り替える実装が求められます。


@Override
protected void service(HttpServletRequest request, HttpServletResponse response)
        throws IOException {
    String method = request.getMethod();
    if ("GET".equals(method)) {
        // GET処理
    } else if ("POST".equals(method)) {
        // POST処理
    } else {
        response.sendError(HttpServletResponse.SC_METHOD_NOT_ALLOWED);
    }
}

そのため、初心者のうちは基本通りdoGet()doPost()を使う方が安全でわかりやすいです。

5. serviceメソッドの仕組みを理解するメリット

5. serviceメソッドの仕組みを理解するメリット
5. serviceメソッドの仕組みを理解するメリット

service()メソッドの働きを知ることで、Servletの全体的な処理の流れがより深く理解できます。

Servletのライフサイクルやリクエストの流れを把握することは、Java Webアプリケーションを正しく設計し、保守性を高めるために非常に重要です。

また、FilterListenerなどの他のコンポーネントとの関係も見えてくるため、中上級者にステップアップするための土台になります。

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