JavaのHttpServletRequestWrapperのgetHeadersの使い方を完全ガイド!複数のHTTPヘッダー値を取得する方法
生徒
「JavaのServletで、同じ名前のHTTPヘッダーが複数ある場合ってどうやって全部取得するんですか?」
先生
「そんなときはHttpServletRequestWrapperのgetHeaders()メソッドを使うと便利ですよ。これは指定した名前のすべてのヘッダー値を取得できます。」
生徒
「じゃあ、Cookieみたいに複数あるのも取れるんですね!」
先生
「そのとおりです。それでは実際の使い方を詳しく見ていきましょう!」
1. getHeadersメソッドとは
getHeaders()メソッドは、指定したヘッダー名に一致するすべてのヘッダー値を列挙型(Enumeration<String>)として返すメソッドです。
これはjavax.servlet.http.HttpServletRequestインターフェースに定義されており、HttpServletRequestWrapperでもオーバーライドや利用が可能です。
2. getHeadersの基本的な使い方
以下のコードは、HTTPリクエストから"Accept-Language"ヘッダーのすべての値を取得して表示する例です。
import javax.servlet.http.HttpServletRequest;
import javax.servlet.http.HttpServletRequestWrapper;
import java.util.Enumeration;
public class HeaderWrapper extends HttpServletRequestWrapper {
public HeaderWrapper(HttpServletRequest request) {
super(request);
}
public void printAcceptLanguages() {
Enumeration<String> headers = getHeaders("Accept-Language");
while (headers.hasMoreElements()) {
String value = headers.nextElement();
System.out.println("言語設定: " + value);
}
}
}
whileループで1つずつ列挙しながら取り出して処理できます。
3. getHeaderとの違い
getHeader()メソッドは、複数あるうちの「最初の1つ」だけを返します。一方、getHeaders()は該当する「すべての値」を返してくれます。
たとえば、クライアントがAccept-Language: jaとAccept-Language: enの2つを送ってきた場合、getHeader()ではjaしか取得できませんが、getHeaders()ならjaとenの両方が取得できます。
4. 応用例:全ヘッダーをまとめて出力
実用的な場面では、すべてのHTTPヘッダーをまとめてログに出力したいケースがあります。以下のコードでは、すべてのヘッダー名とその値を出力しています。
Enumeration<String> headerNames = request.getHeaderNames();
while (headerNames.hasMoreElements()) {
String name = headerNames.nextElement();
Enumeration<String> values = request.getHeaders(name);
while (values.hasMoreElements()) {
System.out.println(name + ": " + values.nextElement());
}
}
デバッグ時やセキュリティログの取得時にとても役立ちます。
5. カスタムヘッダーとgetHeadersの相性
API開発などでは、X-Api-Keyのようなカスタムヘッダーがよく使われます。複数のキーや値を扱う場合にもgetHeaders()は非常に便利です。
セキュリティチェック、リクエスト分類、APIトークンの検出など、柔軟な処理が可能になります。